| A/Fメーターとは? |
 |
多機能というわけでもないのに、これだけ値の張るパーツも少ない。それでいて「今ほしいパーツ」の筆頭にも躍り出そうな人気のA/F計。
文字どおりエアーとフューエルの比率を計測する、ということは、購入を考えている人なら知っている。かつてはプラグの焼け具合や排ガスのにおい、マフラーのススの出具合といった、要所のコンディションやその日の気温、その場所の気圧を総合的に判断して、燃料と吸入空気の割合を判断していた、チューナーによる職人技を定量化してチェックできるメーターだ。ターボチューニングの進化によって必須のメーターとなり、燃調トラブルを未然に防いでくれる強い味方でもある。
しかし、ただ取り付ければいいというものではない……ということも知っているだろう。あくまで燃料調整を必要とするチューンを施したエンジンに対して、その調整が適切かどうかを判断するためのセンサリングなのだ。それだけのために、この計測器の価格を捻出できるかどうか。また、なぜA/F計の価格は10万円前後と高額になるのか、といった、購入するにふさわしいパーツかどうかを検討していこう。 |
 |
A/F640・ネココーポレーション |
| 標準タイプは空燃比、ブースト圧、電圧の計測が可能。燃圧タイプは空燃比、ブースト圧、燃圧の計測が可能。パソコンタイプはパソコンにつないで回転数、インジェクター開弁率、マップトレースなどが記憶できる。点火モニター付きパソコンタイプは、空燃比、ブースト、燃圧、点火時期、回転、開弁率を見ることができるオールマイティモデル。価格:16万8000円(標準タイプ)、19万2150円(燃圧タイプ・燃圧計付き)、31万5000円(パソコンタイプ)、36万7500円(パソコンタイプ・点火モニター付き)。 |
|
|
| A/Fのデータをいかに処理するか |
 |
さまざまなA/F計のなかで、価格差があるのはなぜか?単純に言えば、センサーの品質の差となる。いろいろな材質のセンサーが存在するが、安いか、高いかで区分けするなら高いセンサーに比べ、安いものは圧力か熱に弱い。さらに致命的なのは反応スピードが遅い。絶妙に燃料マップを調整するにしても、ある回転数の瞬間の空燃比がずれたタイミングで計測されていたのでは、最悪の事態を招くことになりかねない。
今回、取材協力してもらったネコ・コーポレーションのA/F計に使われるセンサー部は800℃まで耐えるジルコニアと白金を混ぜた材質で、センサーだけでも約5万円近くの価格となる。ユニット等も組み合わせれば、10万円以上するA/F計の価格設定は不思議でもなんでもないのだ。
そんな、センサーが表示するの数値はつねに理想空燃比と言われる14.7対1であればいいというわけではない。NA、ターボ、REやチューンの度合いによって異なる、と断っておくが、おおよその目安はこうだ。
まず、アイドル付近。これは14.7対1あたりがベター。エコ走りでも14.7対1、一般車のエコモードでは16対1くらいの薄さになったりする。さらにアイドルからパーシャルのあたりでは、NAなら12〜12.5対1あたりで推移。リッター100馬力のハイパフォーマンスなエンジンなら11.8対1程度。
ではターボは? エンジンにとって極悪な条件をつねに考えてセッティングされるが、フルパワーを引き出しているときは10.8〜11.4あたりの濃さがベターな状態となるのだ。 |
 |
A/F BOOST METER・NGK |
| 独自開発の全領域空燃比センサーにより精度、応答性を大幅アップ。A/F値10〜30までを測定し空燃比と同時にブースト圧の測定も可能なプロフェッショナルモデル。ブースト圧は最大3.0kg/cm²まで計測が可能だ。価格:18万8000円。 |
|
 |
A/F DEVICE・SARD |
| 実績あるサードのA/Fメーターがリニューアル。本格的な計測器として10.0〜20.0の範囲のA/F値を計測。また2チャンネルの出力端子を持ち0〜5Vと10〜20Vで出力。別売のアナライザーと共用することでモニタリングやデーターリプレイ、警告アラームなど多彩な機能を使用することが可能になる。価格:9万8000円。アナライザー:2万9800円。 |
|
 |
 |
PCを利用したデータの書き換えはさまざまな条件時の全域回転数で行われる。反応の遅いセンサーでは、A/Fの目標値を定めて、その周辺のデータを書き替えようとしてもタイミングがずれているから、きめ細かな補正はできない。また、走行時にモニターしたA/Fの電圧を入力できるフルコンを使用している場合、そのフィードバック機能が、まったくタイミングのずれたデータを反映させてしまうことになる。 |
|
|
| センサーセット位置とデータ活用法 |
 |
前のページでNAエンジンで11.8対1の空燃比と書いたが、そんな濃さの燃料を必要とするのは、それだけのポテンシャルを持っているエンジン仕様だということ。普通のクルマでそこまで燃料を濃くすればアクセルレスポンスが重いだけだ。ただし、REはかなり濃くしていかないと吹けない。
たとえばアイドル付近のハイカムを入れたNAエンジンなら、オーバーラップが大きく、吹き返しや吹き抜けが起こるので12対1程度に濃くしたりしないと安定しない。つねに状況や仕様によって数値は異なってくるわけだ。
結局、全回転域で数値を見比べながら、燃料マップのデータ変更や点火時期などの変更でセッティングを施していくことになる。ここでもうひとつほしくなるのが排気温度計。ノッキングメーターなども最近は販売されているが、基本は排気温度。燃料が濃ければ温度は下がる傾向だし、薄ければ高まる、という状況を判断できる。ベストの排気温度は?といってもエンジンの仕様などによって異なるが、危険域は一般的に800〜850℃だろう。同時にノッキングが出ていないことも確認する。
排気温度計のセット位置はターボならタービンの排気ハウジング入口、NAならEXマニの集合部に取り付ける。また、A/F計のセンサーはメーカーにもよるが、エンジンが排気を出す部分から1m程度離したフロントパイプに設置したい。 |
 |
A/F700・ネココーポレーション |
センサーは高性能なジェルコニアタイプを使用。アンプ部は上位機種のAF640と同じものを使用し単機能としたことで低価格を実現。表示機は赤&緑の2タイプがあり数値表示で確認できる。また、表示機を付けない場合でも、本体のLEDで作動状態を管理できます。各フルコン用に0〜1Vのアナログ出力と0〜5Vの出力を選択できる。
価格:10万2900円(本体)、1万500円(表示機)。 |
|
 |
A/F-Knock Amp・HKS |
A/F値の測定とノックセンサーからの電圧をモニターに同時に表示してくれる製品。F-CON V-Proとの併用でA/F値、ノックレベルのログと燃調のフィードバックが簡単に可能になる。A/Fセンサーは別途必要で作動確認されているのが以下のセンサー。日産製:22693-0M500、三菱製:MD178976、ホンダ製:36531-P07-003。
価格:9万3240円。 |
|
 |
DM-20M・インテグラル |
| A/Fの絶対的な値を計測する、A/F計測専用センサーを使用したプロフェッショナルツール。ロムチューンや外部フルコン等による高度な燃調セッティングを必要とするクルマ向け。外部スイッチによるメモリー機能あり。また、ノックメーターや排気温度計など4分の1DINサイズで同デザインフェイスの各種デジタルメーターをラインアップ。価格:12万3900円。 |
|
 |
| センサーの設置位置は車種にもよるが、できれば新設したい。純正のO2センサーを流用すると、フィードバック機能がうまく利用できない可能性あり。 |
|
|